過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」 その2
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161: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/03/22(金) 01:39:28.96 ID:5X+6LS/no
「聖杯の話が出たから、今のうちに言っておくけど」

キャスターがそう言って言葉を切る。一同を順に見て、それから続きを話す。

「私はキャスターのサーヴァントだから、魔術の解析は大得意。
でもってイリヤちゃんと対面しちゃったから聖杯の仕組みは大体分かってる。
だから聖杯の本来の機能も大方分かってると思う。だから聞いておきたいんだけど、凛ちゃんはどっちが目的?」

息を呑む遠坂とイリヤ。そして話が分からずに目をぱちくりさせるアーチャー。

「私は御三家の一つ、遠坂の当主よ。答えは決まってるわ」

「そう。良かった」

「良かったって、どういうことキャスター?」

「私なら、イリヤちゃんを極力傷付けずに聖杯降臨の儀式ができると思う。
でも、凛ちゃんも私もそっちの使い方をするなら、最後に残った私とアーチャーが戦う時に面倒になるから。
凛ちゃんが勝ったら凛ちゃん一人で儀式をやることになって、イリヤちゃんのことまで手が回らないと思う。
けど凛ちゃんが大本の使い方をするなら安心。たとえ凛ちゃんが勝っても、アインツベルンの人が補助してくれる。
それならイリヤちゃんは悪いようにはならないだろうし、どちらにしてもイリヤちゃんは犠牲になる必要はない」

「はぁ。キャスターは御人好しだね。そんな風に魔術師らしくないこと言ってると、リンに負けちゃうよ?」

「そんなことないよ。これは私のため。悩まなくて済むから、全力で戦いに打ち込める」

満面の笑みでそんなことを言ってのけるキャスターは、これで魔術師らしいのかもしれない。
彼女は一直線に突き進んでいく。周りのことなんて無視して、自分の目的を貫き通す。
人生を材料にして自分の生き方をはっきりと示してみせた、魔術使いの大英雄。それがこのキャスター。

その様を前にして、間接的に遠坂時臣を殺した前回のキャスターとはまるで真逆だなと、遠坂は思った。

「えと、お話が読めないんですが」

「あら? てっきりスキルで聖杯の情報なんて入手済みだと思ってたから話さなかったんだけど」

キャスターと遠坂の眼が合う。頷いて口を閉じたキャスターに対して、遠坂が首を振る。

「どうせ黙ってても近いうちに分かっちゃうでしょ? だから話すわ」


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