過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」 その2
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313: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/04/01(月) 02:47:36.22 ID:jcjxne5Co
白銀の剣が迫る。

対する相手の持つ剣は、理想で編まれた黄金の剣。
ならばアサシンの持つ剣は、夢が育てた白銀の剣。

銀は金より軽く、夢は理想より身近にある。

その剣閃がセイバーよりも早いのは当然のこと。

だが。
インビジブル ・ エア
「風王っ! 結界――!」

これまで決して攻めきらず、奇襲に備えて余裕をもった動きを続けてきたアサシンがはっきりとトドメを刺しにきたこの瞬間こそが、
セイバーが狙っていた逆転の機会に他ならない。

剣を取り巻く風は糸の間をすり抜け、反動でセイバーを後方へと吹っ飛ばすと同時に真空が糸を切る。
剣を振り払ったあとを狙う発想は互いに同じ。このタイミングなら糸を張り直す余裕は無い。バーサーカーが自由になる。

「バーサ――っ!?」

だが。
攻め切らない相手に対して隙を伺っていたのはアサシンも同じだ。あえて自分から仕掛けた以上、そこには十分な勝算と、終幕のイメージがある。

夢と高嶺の白月剣。妖霊の王を滅した伝説の剣には、ある逸話があった。
すなわち、その剣は自らの意志をもって敵を裂き、相対する相手に合わせて巨大化するのだと。

「が、ふっ……」

風王結界をもってしても吹き飛ばせないほどの重力。
ありし日の決闘、この男と同郷のアサシンが使った物干し竿も及ばぬほどの長さ。

白銀の剣がセイバーの胸を串刺しにして、元の長さへと戻っていく。

「伸びる剣とは……」

その一撃はまだセイバーの命を奪うには至らなかったが、胸を抑える頃には既に空気ピストルの弾が撃ち込まれている。
気絶の中に夢は無い。理想の黄金はここで折れた。

「次は、あれか」

アサシンが視線を向ける先では、次なる黄金が雄叫びをあげている。

「ピィィイィガァ!」

黄金の座と奪われた者の戦いは、まだ終わらない。


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