過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」 その2
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526: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/07/13(土) 01:34:05.76 ID:nvP3zifRo
「これでいい。自分を捨てたら、戦争なんてやってられなくなる。
じゃ、約束通り僕は帰るよ。背後から襲い掛かるなり、尾行してみるなり、好きにするといい」

「えっ……?」

現実に戻ってきた拍子に、その場に座り込んでしまう。

派遣員のほふく前進が多少進んでいる以外、周囲に変化は無し。
ただ蔵知の司書による疲労感が強いだけ。

「アーチャー、大丈夫!? 急に反応しなくなったけど、アサシンに何をされたの!?」

「大丈夫。大丈夫ですから……」

アーチャーが思った通り、情報は多すぎてまるで読めていない。
この後、中東のゲリラに所属することも、聖杯戦争のバックアップに回ることもアーチャーはまだ知らない。
魔術協会との全面戦争やら、後の大河小説で必ず描かれる「悪いなのび太、この戦闘機は二人乗りなんだ……」もまだ先の話。

意味を理解するに至らない情報の破片が多すぎて、混線した頭は上手く回らない。
絨毯が暖かくて、代わりに身体が冷たい。けれどこうして休んでいるわけにはいかない。
立ち上がって無事なのを示す。

アサシンは宣言通り、踵を返して階段を下り始めた。

「はやく、はやくなのはたんを助けにいかないと! そしてかっこ良いところを見せて好感度を上げないと!」

アサシンが階段を下りる足音が止まって、アサシンが派遣員に声をかける。

「いや、それはやめた方がいい。君が拘束されていた理由は、君が近くにいるとキャスターが不利になるからだろう?」

「な、何故それを! あのことはなのはたんしか知らないはず。男女の秘密を覗き見る輩はお姉さまに蹴られて地獄を見るぞ!」

「わざわざ魔力を割いてマスターを拘束する理由を考えれば明らかだろう。大方、その令呪でアレなことでも命じたんだろう?」

「えっ、何をやったんですか?」

その問いかけには派遣員もアサシンも答えない。階段からの足音が遠くなっていく。

「今は変態を尋問してる暇はないわ! どうせ一人じゃどこへもいけないだろうし、放っておいて早く動かないと!」

立つことすらままならない衰弱具合。アーチャーの足にしがみつこうとする派遣員をイリヤが容赦なく蹴り飛ばし
イリヤがアーチャーの手を引いていく。

「で、でも一人おいていったところにアサシンさんが戻ってきたら……」

「あー、もう! じゃあ私が残るから、アーチャーだけでも早くいきなさい!」

「それはそれで危ないんじゃ……」

「うるさい! 三人いっしょだとさっきみたいに動けなくなるでしょ!」

イリヤに押し切られる形で、アーチャーは洋館を出る。


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