過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/16(土) 11:33:43.85 ID:bwJZNukvo

「頑張るって…約束したのに……いつまでも…………影を追ってて……」


最後のとき、彼にそう伝えたのに。

まえに進めず、立ち止まって。


「バカでいいだろ、春香は」

「……っ」


キィー

 キィー


ブランコを大きくこいで私に語りかける。

私の知らない私を。


「前しか……みてない……から……転ぶんだ」

「……」

「……たまには……振り返って……自分の……居る……場所を」

「……」

「確認する……のも……必要じゃないかな」


行ったり来たりするブランコに合わせて声が上手く聞き取れない。


振り返ってていいのかな。


過去に囚われているんじゃないかって不安になって……

でも、過去という言葉で片付けたくなくて……


「先生、真面目な話なんですから、こぐのをやめてください」

「そうですよ」


あげはと委員長の二人がブランコを囲む手すりにもたれていた。

先生と一緒に来たのかもしれない。


「……おまえたち、隠れるの止めたのか?」

「いちいちバラさないでいいですから」

「……先生に頼んだのが間違いだったかな」

「チョウ、失礼だぞ」


キィー

 キィー


進めないのなら思い切って立ち止まってみよう。

進む為にも、振り返って大切な時間を一つ一つ辿っていこう。


最後の時間をみんなとそうしたように。



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