過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/16(土) 11:37:03.30 ID:bwJZNukvo
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「私、なんにもないところで転んじゃうんですよねっ!」
「……そうか」
「一日に一回は転びます」
「……足元をみないからじゃないのか」
「足元を見ていたら、今度は電柱や人にぶつかるんですっ」
「…………そうか」
デスクで作業をしている彼に、私は遠慮なく喋りかけていた。
相槌を打ってくれているだけで嬉しかったから喋ることを止めない。
「受け身の練習とかした方がいいのかなって、思います」
「……というより、転ばないようにした方がいいような気がする」
「それは難しいんですよ。こればっかりはしょうがないんですよね……」
「……そうか」
「同じミスばっかりしちゃって……私ってバカですよね」
「……」
企画書に記入していた彼のペンが止まった。
「何かあったのか?」
「……」
相談に乗って欲しいから喋りかけていた。
空いている彼の隣の椅子に座って、事務所には私と彼の二人しかいないから、寂しさを紛らわせる為に。
そしたら、気付いてくれた。
「あったというか、なかったというか」
「……ふむ」
作業を止めて腕を組み、背もたれに重心を預けて話を聞くといった雰囲気を作ってくれた。
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