過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/16(土) 10:41:39.47 ID:bwJZNukvo

……




お昼時間の学校の屋上。


「新春といっても、まだ冬だよね」

「そうだねー、さむーい」

「……」


あげはと委員長の三人でお昼ご飯を食べることになり、私がここで食べたいと提案した。



「体を冷やすから、教室にしない?」


委員長が体を気遣ってくれる。

だけど、空が晴れてて綺麗だから。

冬の空は澄んでいて綺麗だから、少しだけ眺めていたい。


「その、委員長さんは……どうぞ」

「どうぞ、って、教室に一人で戻れって言ってるの?」

「うーん……そうじゃないけど」

「私には……聞かせられない話……?」


私の顔色を伺ってくる委員長。気配りができてクラスを纏めてくれる優しい人。

誰かさんに似ていて、少し落ち着くかもしれない。……メガネは掛けていないけど。


「とりあえず、ご飯を食べようよ」


私がお昼の残り少ない時間を無駄にしないよう、食事を促す。

話をするなら、ここがいい。


「ジャージ取って来るから、先に食べてて。……あげはと春香のも取って来ようか?」

「あ、それなら一緒に。春香、一人で食べないで待っててね」

「……うん」


1分で戻るから、と言って駆け出して行った。


「……」


空に視線を送る。


晴れていて私の体は太陽の光に照らされているのに、暖かさはあまり感じられない。


誰にも話せなかったこと。


あげはと委員長が心配して聞いてくれる。


何から話そう――



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