過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/17(日) 21:41:12.79 ID:H1WPBXuto
……
…
食後の一服をするといって、ベランダに出た先生。
あげはと委員長が後片付けをしてくれるというので、私も外に出た。
「……」
ガシュッ ガシュッ
親指で何度も着火させようとしていた。
着かないというより、着ける気が無いようにも見える。
「……どうした?」
振り返る先生の口にくわえられたタバコは火が着いていない。
「『あたたかさに触れてみろ』って言ったの……先生ですか?」
「さっき言っただろ」
「……いえ、その男の子にです」
「……さぁな」
シュボッ
煙草に火を着けた。
辺りにタバコの臭いが漂う。
「……悪い」
「…………いえ」
ただ、くわえているだけのようにみえた。
「周りからもやめろって言われてるんだけどな……バカみたいに意地張って……」
「意地……?」
タバコを持つその姿は、先生には似合わないと思う。
「春香、こっちに来い」
煙の流れを考えて先生の反対側へ誘導してくれた。
火の着いたタバコは右手に持っているだけで、煙は微かに流れる夜の風に乗っていく。
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