過去ログ - Steins;Stratos -Refine- V 
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345: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2013/07/29(月) 03:38:54.52 ID:kah3E/LVo
 ◇


 《敵機、起動を確認》


 爆発が生じる数コンマ手前。
 巻き起こる熱と風の暴力に晒される前に岡部は“石鍵”を展開していた。

岡部『相手は間違いなく世界最強の一角。出し惜しみはしない』

 《武装の限定解除を受理しました》

 全身にエネルギーの供給が開始される。
 背部スラスターが可変し、淡い光が零れ始めた。

岡部『射出』

 両肩部からもユニットが射出され、十二のビットが拡散しアリーナを浮遊し始める。
 “蝶翼”と“刻司ル十二ノ盟約”を初手から開放した。

岡部『良い機会だ。俺が今、どの地点へ居るのか……胸を借りようじゃないか』

 岡部は普段“蝶翼”と“刻司ル十二ノ盟約”を封印して日々を過ごしてた。
 この二つの能力はあまりにも強力すぎてしまう。

 ここ一年間で岡部自身の実力は目に見えて上がっている。
 千冬とのトレーニングは岡部を達人へと叩き上げていた。

 そんな彼が二つのガジェットを駆使し立ち回ってしまえば、学園のバランスが崩れかねない。
 千冬からもガジェットの使用は極力避けるようにと命を受けている。

 しかし、相手は“更織 楯無”。
 元学園最強であり、国家代表。

 千冬の次代を担う世界最強の一角を担っている。

岡部『相手にとって不足はない』

 本来の岡部の性格からいけば戦いを了承することなどなかった。
 楯無の立場を踏まえた上での避けられない戦い。

 けれど、それでも“岡部 倫太郎”であれば戦いを拒んでいただろう。
 一年と言う月日は少なからず彼に“戦闘欲”と言う新たな感情を植えつけていた。

 抑えられない衝動。
 試してみたい、力を全て解放したい。

 千冬との組み手は“IS”を持ち得ない生身での攻防のみである。
 “IS”を起動した状態での全力戦闘など一年前に千冬と戦って以来、初めてだった。

 “生徒会長”を決めるトーナメントですらガジェットを封印して戦っていた。
 魂が奮える感覚を覚え、岡部は“石鍵”を纏い紅刃を構えた。
 


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