過去ログ - Steins;Stratos -Refine- V 
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409: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2013/10/06(日) 06:13:45.34 ID:8OlolgQgo

エム『────ッィ』

 間に合わない。
 人差し指はすでにアクションを起こし、射撃と言う動作は終了している。

 銃口を押さえられ、行き場を失った弾丸は撒き散らすはずだった破壊の限りを自身へと向けた。


 ──ボンッ。


 と小気味良い音が中空で鳴り響く。
 パラパラと“スターブレイカー”を構成していた精密機械が地上へと降り注いでいた。

エム『きさ……ま……』

 “スターブレイカー”の暴発を零距離で受けたのである。
 防御など間に合うはずもなく“絶対防御”が発動しエネルギー残量は危険地帯へと踏み込んでいた。

岡部『解っただろう。お前では、無理だ』

 銃口を押さえ、暴発を誘った岡部の右腕。
 自然に考えるのであれば“絶対防御”に守られているとは言え、ダメージは貫通し、最悪なら右腕が消し飛んでいたであろう。

 しかし、けれども、

エム『今ので無傷……だと……』

岡部『……』

 考えられない。
 ここまでの実力差などありえない。

 データでは“岡部 倫太郎”が“IS”を起動してから一年も時間が経過していない。
 そんな人間がここまでの動作を可能にすることなど。

 “スターブレイカー”の最大出力を受けて、無傷でいることなど。
 全てが常軌を逸している。

 エムはここまで生きてきて、初めて絶望と言う感情を覚えた。

 どう足掻こうが、勝てる未来が見えない。

岡部『本来、この“IS”は戦闘用ではない……と俺は結論を付けた』

エム『……』

 困惑するエムを尻目に、岡部が口を開く。
 それは相手に語るのではなく独白のようにも思えた。
 
 


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