過去ログ - Steins;Stratos -Refine- V 
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58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/30(土) 02:21:50.24 ID:lh0H71yPo

岡部「……」

 目を瞑る。
 旅の疲れか、緊張からか、意識が途切れてしまった。

岡部「──ッッ」

 うたた寝の中、階段から落ちるような感覚を味わい意識が戻る。
 岡部の中では一瞬だけのつもりだったが、時計の針は正確に刻んでいる。

 もう、その時間は近づいていた。

岡部「……」

 レシートを持ち、会計を済ませる。
 携帯をチェックしたが紅莉栖からの連絡は無い。

 まだ、家に居る証拠である。

岡部「……」

 玄関の前。
 怪しまれぬよう、ブロック塀に背中を預けただその時間を待った。

 ほどなく、時間にして30分にも満たない間である。
 紅莉栖が出てきた。

岡部「紅莉……」

 辺りはもう暗い。
 日は暮れ、明かりなど街灯と星の瞬きしか存在しない。

紅莉栖「岡部……」

岡部「終わったか」

 紅莉栖の表情は濁っていた。
 どう考えても、いい方向へ転んだとは思えない。

紅莉栖「んー……まぁ、ね」

岡部「……そうか」

 実際のところ、この家に住む人間はいない。
 スパイ行為での取引により父親を救い出すまで、誰一人いるはずがないのだ。

紅莉栖「……」

 しかし、それを岡部に言えるはずがない。
 自身のことで岡部の心を掻き乱したくはなかった。

岡部「帰るか……」

紅莉栖「ん──……ッッ」

岡部「紅……紅莉栖!?」

 返事をした後だった。
 明らかに苦痛、苦しみから篭れ出る声が漏れる。

紅莉栖「ぁ……ぐっ……」

 よろめき、体を支えられず岡部にもたれかかる。
 両手は胸に……心臓部分へ当てられていた。

紅莉栖「ふぐっ……あっあっ……」

岡部「紅莉栖ッ! 紅莉栖ッッ!!」

紅莉栖「ぁ……」

 数秒。十数秒。
 何秒彼女は苦しんだのだろうか。

 苦しみから解放された紅莉栖は、もうその瞳を開く事はなかった。
 


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