過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]
2014/02/10(月) 00:30:14.95 ID:ntyCRVgTo
カチ、コチと、時計の音だけが室内に響く。
誰も彼もが動けない。
重苦しい沈黙をようやく一飲みし、切り出そうとした瞬間に佐知子さんが惠を庇うように前に出た。
佐知子「違います! 惠さんがそんなこと! ああ、いえ、そうじゃなく、でも惠さんは……!」
惠「佐知子」
纏まらない、未だ混乱して言うべきことも定まらない佐知子さんを惠は制する。
これ以上何かを言っても墓穴なだけだし、そもそも既に見られていた時点で無意味だと悟ったのだろう。
しかしそれでも、佐知子さんは感情を露わにする。
佐知子「惠さんっ! でも! 惠さんだって、好きでこんなことをしているんじゃありません! そもそも、見られること自体――――」
惠「佐知子」
佐知子「…………っ!」
惠「その割れた茶器を、処理したほうがいいんじゃないかな?」
頭を冷やせ。
惠は暗にそう告げた。
佐知子さんは何か言いたそうに口を開けたり閉めたりしていたけれど、終ぞ言葉は出ずに頭を一度だけ下げて厨房の方へと向かう。
恐らく、掃除道具をとりに向かったのだろう。
惠「……ふう」
ぎし、と惠の座っている椅子が音を立てた。
僕から視線を外した彼女は、どこか虚ろな瞳で暫しの間空を見つめる。
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