過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
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747:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/05(月) 00:19:29.73 ID:YD+ry+W6o
 この日、彼と出会ったのはただの偶然だった。
 僕は学校で推薦されていた参考書を買いにショッピングモールに行った。
 その一つのアクセサリーショップの前で頭を悩ませていたのが、任甫さんだったのだ。

任甫「……ん? ああ、和久津さんじゃないか。 奇遇だな、こんなところで」

智「あ、え、ええ……奇遇……ですね」

 確か、こんな会話から始まったと思う。
 すると任甫さんがこんなことを言ったのだ。

任甫「ああ、そうだ、丁度よかった。 少し、頼まれてくれないか」

智「え……ま、まぁとりあえず、聞いてみないことには」

任甫「実は、忌々しいことに女にプレゼント……いや、手土産をしなくてはならなくなってな。 如何せん、俺には女心というものがわからないし、わかりたくもない」

任甫「そこで、だ。 和久津さんならきっと、いいものを選んでくれるだろうと思ったんだ。 勿論、少しばかりだが礼はしよう」

智「はぁ……まぁ、そのぐらいなら」

 何か交渉事か何かに使うのだろうか。
 多分相手の気分を良くするかどうするかに用いるのだろう。
 まぁアクセサリーを見ていたということは多分デザインとかそういう系の話なのだろう。
 少しばかりアドバイスだけすればいいかな。

 なんて、思ってた僕は甘かった。
 その人に会うのは明日だという話で、やはり自分では判別がつきにくいから僕もついてきてくれ、ということになったのだ。
 仮にも引き受けてしまった以上、撤回するのは難しいだろう。
 なにせ相手は義の人だ。 約束は守るだろうし、守らない相手にはきっと容赦しないだろう。

 そんなわけで、僕は任甫さんに一日限りだけれど付き合う運びとなったのだ。


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