過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
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名無しNIPPER
[saga]
2015/02/21(土) 02:30:10.20 ID:gF2xKrflo
果たして、それが恋愛に発展するのかどうかはわからない。
信頼できる大事な部下で終わるのかもしれないし、もしかしたら家族愛として受け容れるのかもしれない。
その結末は僕にはとてもじゃないが予想できない。
けれど、できるならばその結論はずっと出さないでいてもらいたい。
僕は女だ。しかし僕だけが知る真実として、男だ。
呪われたこの身では誰と結ばれることも叶わない。
仮に夜子が我斎に振られ、彼を諦め、僕を受け入れたとしても真の意味で結ばれることはない。
だから、本当はこんなことなんてしたくなかった。
夜子にバレンタインの相談をされた時も、断ってしまいたかった。
しかし、僕にそれを否定することなんて出来るはずもない。
だって、そうだ。
好きな人の心からの頼み事を断ることの出来る人がどこにいるというのか。
夜子は、きっとそこまで考えていたわけではないだろうけれど。
これもきっと、惚れた弱みというやつなのだろう。
だから僕には、願うことしか出来ないのだ。
智「夜子」
夜子「何……う、わっ」
僕は夜子を軽く抱き寄せた。
優しく包むようにして、その頭を撫でる。
智「ケーキが出来るまで、このままでいさせて?」
抵抗はなく。
僕はそれを是と受け取って、ただ夜子の温もりをその手で味わう。
そうして僕は、ただ願う。
誰もが不幸にならない、この世界が、どうかいつまでも続きますように、と。
――チン、と。
電子レンジの音が鳴った。
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