過去ログ - 凛「おかえり。アーチャー」  アゲハ「ああ、ただいま。マスター」
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216: ◆jXxX9w2lpg[saga]
2013/04/12(金) 19:48:55.74 ID:hPTrzJ0qo

――羨ましいのか。


考えたこともない。
でも可能性はいくらでもある。
もしも、あのとき鳴り響く電話を無視していたら。
もしも、電話あの刑事もどきに奪われていたら。
売っぱらっていたら。
差し込んでいなかったら。
枝分かれする未来の中で、少し選択肢が違っていたら、PSYRENに関わることもなかった。
そんな平凡な人生に憧れを持つことはなかったのだろうか。

アゲハ「――ない」

それだけはない、とアゲハは強く言い切る。

アゲハ「選択肢はいくらでもあった。ここにいない人生だってあったさ。戦いとは無縁の人生もあったさ。だけどオレが選んだんだ。ここに座ることを、聖杯戦争に参加することを、無限にある未来の中で、オレは今の未来を選び取ったんだよ」

アゲハ「……皆が自分の未来を求めて生きた。だからオレは、選ばれなかった奴らのためにも胸張って生きなきゃ
ならねえんだ。ましてや他のものに憧れるなんて、あいつ等に対する侮辱だ」

凛には詳しい事情は分からないが、アゲハが言いたいことは理解できた。

アゲハは未来の世界を行き来することで、その度に未来を強引に変えてきた。
どれだけの人に影響を与えたかなんてものは分からない。
でも、だからこそ目を背けてはいけない。

凛「そうね。わたしも憧れなんてこれっぽちもないのよ。根っからの魔術師ってわけ」

一方の凛にも魔術師の家に産まれたことに後悔もないし、平穏への憧れもない。
むしろ感謝しているくらいだ。
魔術師としての生き方は凛にとって居心地が良いものであった。



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