過去ログ - 凛「おかえり。アーチャー」  アゲハ「ああ、ただいま。マスター」
1- 20
574: ◆jXxX9w2lpg[saga]
2013/07/23(火) 23:16:56.90 ID:UHBNsputo
屋敷には無慈悲な声が響く。
戦い始めてから30分。
ここで倒れればアゲハの成したことは何の意味もない。
凛は追いつかれ殺される。
努力空しくゲームオーバーだ。
それに子供たちのことも、あの世界の行く末も、何も変わらず分からないまま。
ここで死んでは、何も変わらない。

「でも結構楽しかったわ。面白いものも見れたし。サヨナラ」

イリヤの言葉を合図にバーサーカーがゆっくりとアゲハに迫る。
その足取りはとてもゆっくりとして、その余裕が一層状況の絶望さを表している。
そんなバーサーカーの動きにさえも、今のアゲハは付いていくのがやっと。
とても戦うことなんて出来ない。

ただ一つ。
その方法を除いては。

出来るだけ使うまいと、心の中で決めていたはずなのに、今となっては不思議と高揚感に満ちていた。
この力を使えばどうなるか自分でも分からない。
もしかしたら魔力の消費が激しく、凛に影響を与えてしまうかもしれない。
それでも、ここで戦わなければ、未来はない。

やることは一つ。
バースト、トランス、ライズ。
三つの力をより高次元でまとめ上げ、精神と肉体の関係性を破壊する。
自分自身を思念体へと変化させる。
そうして思念体は術者の心の底まで映し出す。

守るため。
救うため。
維持するため。
倒すため。
破壊するため。

力が欲しい。
有無を言わさない、絶対的な力。
アゲハの感情に呼応するように。
その身を漆黒の王が包みこむ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
671Res/418.28 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice