過去ログ - 傭兵「死ぬだけの簡単なお仕事です……?」
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◆smf.0Bn91U
[saga]
2013/04/04(木) 01:05:38.03 ID:j7VuUcVn0
誰ともなしに呟いてすぐ、腰に差していた中剣を引き抜き、左側にいる気配目掛けて投擲する。
ガサりと葉を揺らし、その攻撃は避けられてしまう。
それが開戦の合図とばかりに、一斉に真正面以外の他の二方向から短剣が飛来してきた。
だがこちらは相手の気配を既に読み取っている。その攻撃をよけることは造作も無い。
それは向こうも理解しているのだろう。この攻撃はあくまでも牽制。
本命は、真正面に潜んだままの男。
ソイツの気配が一瞬だけ薄くなり、少しだけ前進してくる。
いまだ視界には収まらないその姿。
闇夜の木々草々に紛れたソレを目で見ることは不可能に等しい。
だから俺も見るつもりは無い。
見えなくとも、この真正面の敵の狙いは分かっている。
おそらくはこの気配こそが、荷台を爆発させた張本人。
爆発に類する属性を持った人間だ。
相手方三人は俺と女騎士を殺したって構わない。
生き返りまたやって来られようとも、彼らのアジトを見つけていない以上、逃げて隠れるのが容易い事は明白。
故に、一撃で殺しに懸かってくるに違いない。
そのための攻撃を行うのが、この真正面にいる気配だ。
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