過去ログ - 傭兵「死ぬだけの簡単なお仕事です……?」
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230:1 ◆smf.0Bn91U[saga]
2013/04/04(木) 01:12:00.53 ID:j7VuUcVn0
 だから俺は、相手の誘いにあえて乗ってやる。


 相手が何もしてこないのは、俺にまだ位置を知られていないと思い込んでいるから。

 そこであえて、相手のいない方向に向けて攻撃をし、誘い出す。

 まるでてきとうな攻撃をしたかのように見せかけて。

 それを待っている敵の狙い通りの行動を起こしてやる。


 しゃがみ地面に手をつき、その手を天高く掲げる。


 足元から伸びた水の鞭が最初に中剣を投げた位置へと伸び、先ほど男が潜んでいた周辺を撓りなぎ払う。

 しかし分かりきっていたことに、そこにはなんの手応えもない。相手が移動しているのは事前に分かっていた。

 一度場所を示したのだから、女騎士も把握しているだろう。


 だが俺はそこへと攻撃した。

 それも大きな隙を生み出す魔法で。


 ソレを逃す訳がない。


 前方二方向から二本ずつ、計四本のナイフ投擲。

 さらに一人の男がナイフを構えて駆け出し、右側へと回り込むようにしながら近付いてくる。


 ……なるほど、と思う。

 一つ一つのタイミングが違う完璧な連携で放たれたナイフ攻撃を確実に当てるため、あえて姿を現すことでこちらの動揺を誘う。

 それでナイフが刺さらずとも、こちらを魔法の準備をしている男へと近付ける攻撃をするつもりだろう。

 もちろん、上手くいってそのまま殺せれば、という考えは言うまでも無い前提条件として据えて。


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