過去ログ - 傭兵「死ぬだけの簡単なお仕事です……?」
1- 20
551:1 ◆smf.0Bn91U[saga]
2013/04/27(土) 01:08:25.54 ID:lD1ToEId0
 記憶にある身長とは違う。

 声も、体格も、その全てが合わない。

 ただ……ああ、そうだ。当たり前だ。



 だってあれから……三年も経っているんだ。



 成長していない方が、おかしい。



「……まさか……」


 己の口から出た声は掠れ、自分のものとは思えないほどだった。


 だから、聞こえなかったのだろう。


 その全身鎧は、背中に引っ掛け隠し持っていたソレを取り出し、勢いよく振るう。



 折り畳み式の中刃槍。



 昔は正式採用剣で身の丈に合っていなかったのに、今はその長さの三分の一が刃となっている、槍とほぼ同じ長さを誇る武器で、同じ長さほど身の丈に合っていなかった。

 ああ……そうだ。彼女の戦い方は、そうした武器じゃないと行えない。



 ……女騎士から教わっていた、あの戦い方は……。



「では……いきます」



 構える。

 尾の近くを持ち、片手で持つ形。



 迫る。

 一息に間合いを詰められて。



 ……突きつけられる。

 あまりにも突然で、いきなりで……頭の中がこんがらがって……。

 感動とか動揺とか疑問とか、色々な感情が入り混じってしまっていて……動くことが、出来なかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
696Res/481.19 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice