過去ログ - 傭兵「死ぬだけの簡単なお仕事です……?」
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598:1 ◆smf.0Bn91U[saga]
2013/04/29(月) 01:34:26.49 ID:LQztpkmP0
姫「傭兵さまは昔から、自分が本当に信頼されないように振舞ってきました」

姫「それは確かに、幸福から逃げているように見えるでしょう」

姫「ですが傭兵さまは、信頼されていたからこそ、お仲間を殺すことになってしまったのでしょう?」


神官「…………」


姫「その時のことをお話されたとき、思い出しているだけで辛そうでした」

姫「それだけの辛い出来事があって、本当に信頼されることが幸福だと思われているでしょうか?」

姫「……わたくしはこう思うのです」



姫「自らを不幸に見せるため、というのを盾にして、本当に自分が不幸になることを遠ざけていただけなのでは、と」



神官「……………………」


姫「傭兵さまは、信頼されるという重圧から逃れようとしていたのです」

姫「信頼された結果、幼馴染を失ってしまったのですからね」

姫「当然です」


姫「ですから、本当に傭兵さまの不幸を望むのなら、沢山の人に信頼されなければいけません」

姫「現状の傭兵さまの言動は全て、神官さまを騙し欺き、自分にとって本当に不幸となることを気付かせないようにしているだけに過ぎません」

姫「本当に傭兵さまに与えなければいけない環境は、沢山の人に信頼され、頼まれ事ばかりをされて、一つのミスで信頼を失うかもしれないと言う恐怖の元、何かを行い続けることじゃないですか」

姫「それこそが、傭兵さまにとって一番の不幸な環境です」


姫「あなたの望みは、傭兵さまの不幸ですよね?」

姫「だったら傭兵さまをこの城に置いておくのが、一番だと思いませんか?」

姫「ここにはわたくしも含めて少なく見積もっても三人、彼に全幅の信頼を寄せている人がいます」

姫「あらゆることを頼まれて・苦労して・悩んで・辛そうになる彼を見ることが出来る」

姫「不幸を見たいというのなら、これ以上無い条件ではないですか」

姫「ですから、提案します」










姫「神官さま、あなたもこの城に仕えませんか?」


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