過去ログ - 勇者「王様が魔王との戦争の準備をしている?」 2スレ目
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18: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:50:16.16 ID:3mmpyc380

ビュウ「右手はなくても左手があるっ!」

 誰も彼もが倒れ伏した中で、唯一彼だけが走っていた。
 力場を大きく踏みしめて、左手で剣を持って。

九尾「な、なにを、貴様、なぜ!」

ビュウ「知るか! 俺を守って死んだダチ公に聞いてくれや!」

 彼の背後には、倒れているポルパラピム・サングーストの姿を確認できる。ぼろぼろで、一瞬誰だかわからないほどに、焼かれていた。
 ただ、彼の死に顔はとても満足そうで……。

 ビュウが剣を振り下ろす。

 利き手ではない。体力もない。そんな状態での攻撃は、あまりにも鈍重。しかし、条件は九尾も似たようなものだった。マダンテの反動からいまだ脱していない彼女は、その剣の軌道を見ていることしかできない。
 普段ならば無論そんなことはないのだろう。しかし、塔での戦闘、そしてここに来ての戦闘と、彼女は戦いっぱなしだ。相当に疲弊している。



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