過去ログ - 勇者「王様が魔王との戦争の準備をしている?」 2スレ目
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3: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:41:28.03 ID:3mmpyc380

クレイア「し、しょう」

 倒れ伏している弟子が呟いた。最早彼女の眼は見えていない。重力に逆らう体力もない。いつ死んでもおかしくないのに、依然として小康を保っているのは、ひとえに気力のおかげだろう。
 彼女が死ねばこの空間は解ける。この空間が解ければ、蘇生も意味をなさない。
 何もかもを擲って、明日の命もいらないと、クレイアは陣地を構築し続けている。

グローテ「アルプは死んだ――!?」

 言いかけて、眼を見張る。

 光の柱が屹立していた。
 ちょうどアルプが死んだ場所、そっくりそのままである。
 
 ぞわりと脳髄に手が伸ばされかけて、すんでのところで精神共有を打ち切った。

 思わず体を半歩引いてしまう。
 伸ばされかけた手、つながった精神を介して迫ってきた精神汚染の残滓が脳にくすぶっている。動悸が治まらない。よくわからなかったが、それでもわかった。あれはアルプの置き土産だ。
 兵士たちが倒れ伏していくのが数字で分かる。どれだけの数が召喚され、死んで召還されたのか、こればかりは精神を共有していなくてもわかるのだ。

 一一〇〇、一〇五〇、九五〇……まだ、減る!



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