過去ログ - とある彷徨の一方通行
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786:梨と桃の楽園 ◆TspHqBVqH9jK[saga]
2013/05/24(金) 20:29:24.58 ID:qpL9xT/Ko


「あれ?」


あまりの熱に出血すらせずに、目の前に落ちていく右手を前にして、
上条の思考は恐ろしく冷静だった。
そこには恐怖ではない、ある疑問がわいていた。


この右手があるから、自分は立ち向かったのか

この右手があるから、助けようと思ったのか

異能の力なんて怖くないからかたき討ちに向かったのだろうか


『人との繋がりなンてもう要らないと思った』

―――闇の中、一人で悩んでいた少年をを

『本当は人の繋がりが欲しかった』

―――それでも前を向いた親友を

『悪党の尻拭い頼むぜ英雄』

―――救いたいと思ったのは右手があるからなのか



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