935:梨と桃の楽園 ◆TspHqBVqH9jK[saga]
2013/05/30(木) 22:04:12.81 ID:OhZfhjiWo
「また、ここに来るまでに貴方なりの答えを見つけてきなさい。
懲りずにしょうもないことで来たら起こるわよ?」
「叶わねェなちくしょう」
そう言い、一方通行は体の向きを180度変え
そのまま歩き出した。
「いってらしゃい」
「……いってきます」
歩みが走りへと変わっていく。
一方通行は一度だけ後ろを振り向いた。
見えたのは女性が嬉しいような寂しいような表情を浮かべていた。
やがて、その姿は虚空へと消えてしまった。
「愚かな妄想でも、儚い幻想でも構わない」
一方通行の走りは更に早くなる。
歩いている道を引き返しているのにも拘わらず
その道の先が目的地のように感じる。
「ありがとう」
それが少年が母親に向けた言葉だった。
945Res/770.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。