過去ログ - モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/22(金) 12:30:25.45 ID:2VWMQUCT0

足を伸ばすと、老若男女を問わず、みなが開発に取り組んでいた。
開発というと複雑そうだが、説明書や係員の指示にしたがって組み立てている。
なかなか精巧なものが出来るらしく、作ることの出来る選択肢も多いらしい。

その中に、いた。

間違いない、あれが晶葉だろう。
髪をまとめて、ほのかに赤みがかった茶髪、きれいに切り揃えられた前髪。
そしていつもの逆ナイロールの、赤ふちのメガネ。

…だが、どうやって声をかければいい?
いきなり俺のような大人が小学1年生の晶葉に声をかければ明らかに不審者だ。
不信感を覚えてその場を離れられると困る。

あ。

俺のまじまじとした視線に気がついたのか、手を止めてこちらに歩み寄ってくる彼女。
どうしたらいい?どうすればいい。何と言えば正答になる?

「君…ずっとこちらを見ているが、何か気になることでもあるのか」

「…何を笑っているんだ?」

『ごめん、笑うつもりはなくて…ええと、あき…いや、君の作っている望遠鏡、他のと違うから』

晶葉はこの頃からこんな話し方だったのか。しかし想像に難くない。
当時からひとまわりもふたまわりも違う大人に指示を出していたのだろう。

「ほう」

「君は、分かるのか」

彼女はそう言って、不敵に笑った。
どうやら、これが正答だったようだ。




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