過去ログ - モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/22(金) 12:33:02.82 ID:2VWMQUCT0

そこからは上手く会話が続いた。どちらかと言うと、俺も会話を楽しんでいた。

科学技術関係の話がメインで、俺にも分かる話だった。
ただ少しだけ、俺の方が当時の晶葉より知識があったためだろうか。
晶葉も俺のこの時代から外れた技術を見て聞いて、質問攻めにもあった。

気になった点としては…いっさい、学校、家庭の話が出ないことだった。
よく考えれば、以前に晶葉の家に再契約に行ったときもそうだ。
ただ委任状を晶葉から受け取って、それだけ。

父親や母親の話は聞いたことがない。存在はしているのだが。
感じた疑問を取り消すことが出来ない。口は動いた。

『晶葉は…その、学校とか、家ではどうなんだ?』

会話が止まった。今まできらきらと輝いていた目に、影が差した。
ただの興味本位じゃない。何か力になれれば、そう思っていた。

「父も母も科学者で…忙しいらしく、ほとんど家には戻らない」
「週に何回か来る家政婦が家の掃除をして、私の食事を作る」

「…学校は、どういうわけか、話が合わないんだ」
「私は学業や科学技術の話がしたい…けれど、周りはテレビやアニメの話ばかり」
「それに…既に高校入学までの学習過程は終えている」

無理もない。周りはみな、平凡だらけ。
小さい頃から学習塾に通っている子供ですらも、晶葉の前では意味が無い。
どこまでもどこまでも、その子供ですらも晶葉からは平凡に映るのだから。

「…こどく、というものらしい」
「私は、いつも1人だ。教員ですら私に嫌な目を向ける」
「黒板の間違いを指摘したとき、思う通りに私が動かないとき…いつも、そうだ」

「だから――――」




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