過去ログ - モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」
1- 20
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/22(金) 12:42:16.95 ID:2VWMQUCT0

[ 池袋晶葉 side ]

ああ、ここはいい。せっかく作ったかいがある。
空もまだ明るい。6月だから、まだまだ明るい。

結局、誰にも覚えられてはいなかった。私のことを。
ポケットの中には、携帯電話、そして、ボイスレコーダー。

携帯電話を開く。18時10分。

相変わらず、誰からの連絡も、着信もない。
本当に、誰も覚えてはいなかった。両親ですらも。

自然と涙がこぼれる。私の存在は何なのか。
これではただの人工知能と変わりないじゃないか。
ただ、与えられた問いに、返すだけ。

それまでは延々と知識の吸収を繰り返す。
どこまでも、どこまでも、どこまでも。

暇つぶしに作った、いくつかのロボットを取り出す。
稚拙なものだった。説明書通り作れば、誰でも出来るものだ。
それに少しだけ改良を加えただけ。

私の手にかかれば、物言わぬロボットも生を得た。
それがたまたま、企業の目に止まっただけ。

それだけだった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
93Res/90.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice