過去ログ - モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」
1- 20
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/22(金) 12:43:57.38 ID:2VWMQUCT0

ああ、お客様。走ると危険なので、走らないでください。

そんな声も無視して走り続けた。晶葉、晶葉。
閉館間際だというのにまだまだ人がいる。
晶葉にそっくりな子供に声をかけて、怒られた。

人とぶつかって怒られたりもした。
晶葉、晶葉。どこだ。

いない、いない、どこにも居ない。

何度だって見まわった。
何周も展示場を回って、探して、探して。

居ない。

ああ、俺は。俺は、ここまでなのか。
もう、動けない。

酸素が足りない。かろうじて椅子に座る。
そんな時間すら惜しいというのに、反して身体は休息を求めていた。

晶葉。どこにいるんだ。
そう思っても、答えが帰ってくるわけでもなかった。

気づくと、ここは晶葉とお昼にご飯を食べた席だった。
楽しかった。楽しかった。彼女の新しい顔も知った。

どんな顔で笑って、どんな顔で寂しがって。
彼女の過去だって知った。孤独だった、という過去を。

けれど、それすらも俺が壊して。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
93Res/90.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice