過去ログ - モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/22(金) 12:18:06.31 ID:2VWMQUCT0

「呼び出して、すまないな」

彼女は苦笑いをしながら言った。
いつも元気で活発な彼女でも、無理はない。責任を感じているのだろう。

「そろそろ、いい頃だ…教えておくべきだろう」
「君も気になっているだろう…私の、あの会見の、理由を」

ああ。短く簡潔に、そう答える。
すると彼女は、少しだけ嬉しそうな顔をして、一言。ついてきてくれ。

ついて行った先は晶葉の家だった。1度契約の更新で行ったことがあった。
部屋の中はロボット、ロボット、電子機器、電子機器、ロボット。
ありとあらゆるパーツ、工具…精密機械が揃っていた。

ちらりと発明品が並ぶ棚を見る。晶葉の天才的な頭脳の結晶が目を奪う。
ただ…その中に、1つだけ、空きがあった。

試作品、試作品、空き、完成品、完成品、というように、右に行くほど古くなっている。
試作品もいずれはその完成品に取って代わられるのだろう。
いずれ開発され、製品化され。それをここに飾るのだろうか。

発明された順番に、番号をつけてきちんと並べられているのに。
完成品もオリジナルとして個体に日付の装飾も施されているようだ。
1つだけ…どうして。俺は直感的な興味を惹かれた。

「ああ、すまない。麦茶しかなかったようだ」

かちゃりとドアを開け入ってくる晶葉。
いや、ありがとう。十分だよ。そう答え、真夏にはちょうどいい麦茶を一気に煽る。
頭の中に軽く走る痛みが心地いい。氷もからんと音を立て、コップも汗をかいている。

『晶葉…あれ』

『あそこの棚、1つだけ空きがあるけど…あれは、どうしちゃったんだ?』




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