過去ログ - 美希・雪歩「レディー!」
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45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:19:47.56 ID:sFFUNv8Z0
 人数分の湯飲みを用意し、ソファーにお茶を持っていく時には、雪歩の顔は既にほころんでいた。
「あっ、雪歩、お茶ありがとう! でも何で笑ってるんさー!」
「あわわ、響ちゃんごめんね! つい――」
「雪歩もこっち座るの! 響の髪、半分あげるね」
「ふふっ、この指触りは真、癖になりますね」

「あなた達、そろそろレッスンに行くわよ」
 律子が、ソファーではしゃぐ4人に声を掛けた。
 今日は、4人共同じダンスレッスンに向かう日だったのだ。
 結局、ゆっくりとお茶を飲めずに肩を落とす響と、それを労わる雪歩、満足げな表情をした美希と貴音を車に乗せ、律子は車を出した。

 第二京浜を北へ向かい、大崎の郵便局前を左折して山手通りを北上する。
 途中、初台で右折して甲州街道に乗り、新宿駅を通り過ぎた後で道を一本左手に逸れ、新宿通りを通った。

 いつもと違うルートに違和感を覚え、美希は律子に聞いた。
「いつも使ってるダンススタジオ、今日は予約が取れなかったのよ。
 だから、仕方なく新宿まで足を伸ばすことになってね」
 品川のスタジオよりも単価が高いなどと、現地へ向かう間、律子はブツブツと愚痴をこぼしていた。

 約40分ほどで、車は目的地に着いた。
 単価が高いだけあり、スタジオのエントランスは普段のものと比べて広く清潔なイメージを与えた。
 受付を済ませ、律子達は予定されたレッスン室の扉を開いた。

 そこで律子は度肝を抜かれた。
 961プロのジュピターが、コーチと共に既にレッスンを行っていたからだ。



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