2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 21:10:56.32 ID:mvOgZccS0
姉は、昔から私に対して甘かった。
甘いというよりも、過保護というほうが正しいのかもしれない。
なにがあっても私の味方で、私が中心にまわっているみたいで、いつまでたっても妹離れせずにここまできた。
学校だって自分が行きたいから選んだわけじゃないと、私はよく知っていた。
今通っている大学も、ただ家から通える範囲だったからという理由だけだ。姉は単に私と離れるのがいやだからだと言い切った。
実際、行きたいところがあったのかどうかは知らない。姉はそんな話は一度もしてくれたことはなかった。
もしかしたら考えたこともなかったのかもしれない、とも思う。
だからこそ、私はそんな姉をうっとうしいと感じるようになっていた。
妹「……嫌い」
大嫌い、と静かになった家の中、それでもどこか意識してしまう姉の存在に向かって、私は呟いた。
こんなに、こんなにも大嫌い。
だから、お姉ちゃんだって私のこと、嫌いになってくれればいいのに。
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