6: ◆jPpg5.obl6[sage]
2013/03/24(日) 23:26:45.92 ID:NZUxtlQv0
「まさか美琴がいるとは思わなかったから…驚いた。
一体、どうしたんだよ? 会うのは明日って約束じゃなかったっけ?」
「……」
「…あれ、俺が間違えてる…とか…?いや、でも…さっき電話で、なぁ?」
「………」
「えーーーっと…み、美琴…さ、ん?」
顔をのぞきこんで見ようと思ったが、避けた美琴の視線は交わらなくて。
上条はどうしたものかと、口をつぐませる。
美琴は静かに心の中で上条に言うべきことを考えていた。
何を考えているのか。何を思っているのか。
すべてを伝える必要はないのである。
たった一言、彼の心を引っ張れる言葉を口にできたらいいだけのこと。
―――私は、
「アンタに…―――」
たった一回、彼のすべてを満たすことができればいいだけのこと。
そうすれば、きっと。
「……美琴? 」
「―――――……っ」
私の不安も、消えてなくなるはずだから……―――
―――――――
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