10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/25(月) 22:22:44.65 ID:MY2yL6du0
「はあ?! イタリア?!」
翌日、シャットアウラは上条の所在を聞いて、声をあげていた。
「間が悪かったね、ちょうど昨日からだよ」
「そんな……」
おもわず唖然としてしまう。
(し、しかたないよ、シャットアウラちゃん。また今度にしよう?)
自分の中の鳴護アリサがそう語りかけた。その声はやはり、落胆しているようだった。
が、こればかりは仕方ない。
シャットアウラは退院許可を得て、一旦自宅に帰ることにした。
久しぶりに入る家は、少し埃臭かった。
ベッドにテーブル、テレビ、パソコン。必要最低限なものしか揃えていない殺風景な部屋だが、やはり言い知れぬ安心感があった。
(わあ、ここがシャットアウラちゃんの部屋かあ)
(あ、あまり言及しないでくれ。寂しい感じなのはわかってる)
(べつに、そんなつもりはないんだけど……)
(それで、このあとはどうしようか)
(このあと?)
(上条当麻にも会えなくなったからな。どこか行きたいところがあるなら、連れて行ってもいい)
(ほんと? うーん、どうしよっかなあ)
アリサはしばらく考えにふけり、シャットアウラはテレビの画面をぼうっと見ていた。
数分後、アリサは「あ!」と何かひらめいたように声を上げた。
テレパスのような感覚とはいえ、いきなり声を上げられると驚いてしまう。
シャットアウラは平静を保ちつつも、アリサの声に意識を向けた。
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