13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:02:47.67 ID:d5tGG4Gs0
この一帯はもう電気など通ってはいないのに。
放送室のテストスピーカーからマイクが拾った声が流れだす。
ひっ。女性スタッフが出した恐怖の声。
やばいですよ、これ。カメラマンがしきりに訴える。
このまま続けろ、何か撮れるかもしれない。
番組プロデューサーは聞き入れようとはしなかった。
止まることのないノイズ。だんだんと大きくなっていく。
何か聞こえる。誰の声だ?誰も声を出してはいないのに。
聞こえる、聞こえるぞ。これは、間違いなく撮れている。
これで、視聴率も。彼がそう呟いていたとき。
あ。
あ、あ、あ。
ああああああああ。
スピーカーから声が響く。
ただ、『あ』としか聞こえない。
それは聞こえるはずのない声だった。
それを見て、霊媒師は頭を抱え、小梅は呟く。
「もう、つかれた」
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