過去ログ - モバP「白坂小梅はみえている」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:07:40.95 ID:d5tGG4Gs0

いきなり異常なまでの力でハンドルを奪われる。
彼は力いっぱいアクセルを踏み、どんどん加速していく。

俺は立っている事も出来ず、ふらつきよろめき、車両の後方へと放り出される。

最後列のシートに全身を打ちつける。
それを見た小梅もふらつきながら俺の元へ駆け寄ってくる。
ごめんなさい。ごめんなさい。そう俺に謝りながら。

このままだと、ぶつかる。

誰かが叫ぶ。
その先には電柱。
もう止められない。

誰かが叫んだ。伏せろ、と。

ある者はシートにつかまり、ある者は姿勢を低くして。
衝撃に備えるため、ただ、そうするしかなかった。

俺は最後列だったため、まともにつかまるものがなかった。
そこにいたのは謝り続けて泣いている小梅だけだった。

小梅だけは守らなければ。俺の代わりはいくらでもいる。
絶対に彼女だけは守ってみせる。今ぐらい、男を見せろ。

小梅の小さな身体を全身で抱きかかえて、衝撃に備えた。

『絶対に、小梅だけは守るから』



激しい衝撃と音と共に、俺の意識も途切れた。




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