過去ログ - 京太郎「俺が奴隷扱いされてるっていう噂が流れてる?」
1- 20
884: ◆CwzTH05pAY[saga]
2013/12/25(水) 23:03:49.12 ID:TxZiIDS3o
15分後、落ち着きを取り戻した俺たちは再び向かい合って座っている。
咲のお姉さんの手元にはサービスで用意してくれた新しいコーヒーがある。

照「それで、来てもらった理由は……」

大変シリアスな面持ちをしているが、胸元に広がる大きなコーヒーのシミがぶち壊しにしている。
白糸台の制服が真っ白ということもあり、大変目立っているのが悲劇以外の何物でもない。
何とも微妙なテンションに陥っていた俺だが、次の一言にはさすがに衝撃を受けた。

照「どうしても、謝りたくて。ごめんなさい」

そう言った後、頭を下げられる。
初対面の女性にこうやって頭を下げられる経験などあるわけがない俺は

京太郎「いや、えっ、ちょっと、へっ?」

当然キョドるわけである。
さっきの騒ぎで微妙に店内の注目を浴びてることもあり焦る。
ほら、さっきはあれだけ騒がしかったおば様方がチラチラとこっちを見ながらヒソヒソ話をしている。
そんな俺の返事を待たず、頭を下げたまま畏まり、重い口調で喋り始めた。

照「須賀君が今どういう状況に置かれているか、っていうのは聞いています」

照「私は妹と長く離れて暮らしているから妹がそんなに荒れてるなんて知らなくて……」

照「昔は気弱だったあの子がどうしてそうなっちゃったかはわからないけど」

照「でも……私が、近くに居たら止められたかもしれない。だけど、それが、出来なくて……」

照「だから、ごめんなさい」

下げた頭をさらに深く下げ、年下の俺に妙に丁寧だが絞り出すような謝罪の声を出すお姉さん。
ここまで言われて俺はようやく理解した。

京太郎「(姉として、妹の行いを謝罪してくれてるってことでいいんだよな)」

京太郎「(……すごく仲が悪いとか、確執があるのかとか勘ぐってたけど、そうでもないのか?)」

そうだとしたらそれはそれで大変喜ばしいことなのだが、そもそも謝る原因が大きな誤解だというのが大問題である。とんだ謝り損だ。
どう訂正したものかと頭を悩ませているとお姉さんはとんでもない右ストレートを繰り出していた。

照「その、私にできることは何でもします。だから……」

ん?
何でもする。
何でもすると言いましたよこのお姉さん。
恐らくはお姉さんとしては、現在の問題を解決するために何でもするっていう意味だろうけど、言っちゃったよ。
性に目覚め、色を知り、一番肉に飢えているこの年代の男の子に何でもすると仰いましたよ。
食事のシーンに定評がある某漫画でも言ってたよね、『強くなりたければ喰らえ』って。
つまり、わかるな?

和が知ったら斬刑に処された後、諏訪大社に必勝祈願の贄として捧げられそうなことを考えること10秒。
俺は脳内に繰り広げられたR-18劇場を若干名残惜しさを残しながら幕を下ろした。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/368.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice