過去ログ - 京太郎「俺が奴隷扱いされてるっていう噂が流れてる?」
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934: ◆CwzTH05pAY[saga]
2013/12/26(木) 00:22:53.54 ID:oJKZ9NhCo
まぁ、こんな感じで特に大きな変化はない。
皆で仲良くやっている。
部長はあと半年もしたら卒業してしまうし、来年になれば後輩もできるけど、これからも上手くやっていけると思う。
多分、なんとなくだけど。

和「須賀君?」

京太郎「ん、おぉ。和、来てたのか。早く来すぎてちょっとボーっとしてた」

和「咲さんとゆーきは2人そろって寝坊で1時間ほど遅れるそうです。まったく、大会が終わったからってたるみ過ぎです!」

京太郎「まぁまぁ、久しぶりの土曜練習だししゃーないだろ」

和「でも、今日は染谷せ……部長はこれはこれませんし、二人が来てくれなくちゃ麻雀になりません」

京太郎「んじゃ、しばらく二人でお勉強でもするか?」

和「そうですね。じゃあ、牌譜を……」

そう言いながら和は立ち上がって棚の牌譜に手を伸ばしたが、突然その動きがぴたりと止まった。

和「そっか。今、二人だけなんですよね。……そっかぁ」

京太郎「和?」

断片的に聞こえたその言葉について聞こうとする前に和はこちらを振り返った。
手を後ろに組み、普段しないようなどこかぞくっとする笑みを向けていた。

和「大会中は、いろいろ大変でしたよね」

京太郎「ん、あ、ああ。まぁ、な」

和「須賀君には感謝してます。私たちのためにいろいろ頑張ってくれて」

京太郎「な、なんだよ改まって」

あの生配信のことについてはひとしきりいじられた後、皆それ以降触れないようにしてくれていた。
精神衛生的にも大変助かっていたが、久しぶりにその話を持ち出されてちょっと動揺する。

和「酷い話でしたよね。私が女王様みたいな扱いで須賀君をいじめてるとか」

京太郎「あぁ、まぁ、な」

和は突然何を言い出しているんだろう。
話の流れが全く読めないが、なぜか背筋が冷える気がした。

和「私、最初それを見たときはすごく腹が立ったんですよ。私がそんなことするわけないって」

そこまで言い切った後、でも、と繋げた。
悪い予感がする。何故だろう。ただ話をしているだけなのに。

和「でも、掲示板の投稿の中にはよくできた書き込みとかもあったんですよね。もちろん捏造ですけど、私が須賀君をどう苛めているのか事細かに書いたものとか」

和が一歩近づいてきている。
まずい、何かわからないけどまずいことが起こる。

和「で、掲示板をチェックするとどうしてもそういうものが目に入っちゃうんですね」

立て。立って逃げろ。
もしくは口を開け。拒絶しろ。
そうしないと、まずいことがおこる。きっと。

和「そういう物を読んでいると……とってもいけないこととなのに。そんなの普通じゃないってわかってるんですけど」

和が笑う。
そんな顔で笑えるんだな、お前。

和「すごく、すごくドキドキしたんです」

何故、そんな顔をするんだろう。
あぁ、そんな顔をされたら、逃げられない。
拒絶できない。

和「私のこと軽蔑しますか?」

反射的に首を横に振ってしまう。
あぁ、何故俺はここで首を横に振ってしまったのだろう。


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