過去ログ - ハーミット・パープルは知っている
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72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 05:14:34.02 ID:2FB0APaH0
M県S市杜王町に……一つだけポツンとある寺。
今日僕は仕事の合間を縫い、その寺の側にある寂れた霊園に来ている。

おっと、先ほど僕は『寂れた』と言ったが別に『いかにも』な場所という訳じゃあない。
むしろ掃除とか手入れはよく行き届いていて、
死者の魂ってモンが実在するならそいつらが眠るにはうってつけの場所と言えるね。
……いや、『実在している』か。なにしろ僕はこの目で見たんだからな。


「これですかァ? 露伴先生。鈴美さんの『お墓』というのは」

「ああ。というかそこにデカデカと彫ってあるだろう。『杉本家之墓』ってさ」


同行者が居ることを言い忘れていた。彼の名は『広瀬康一君』。
最近、僕がマンガをなかなか載せないってんで、わざわざ僕の家にまで文句を言いに来たらしい。

サボってる訳じゃあないんだけどな。ただ、何故か描く気になれないだけだ。
こんなことは今まで生きてきて初めての経験だけれど。

とにかく、そんなこんなで僕が『これから杉本鈴美の墓参りに行く』と言ったら、
康一君はミョーに納得した顔をして『ぼくも着いて行きます』と言い放ち今に至る。

なんだか見透かされているよーな気分で良い気はしなかった。


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