28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/28(木) 11:26:36.07 ID:21goWl/j0
カメラが動きだす。PVは私がメインで映っていくので、プロデューサーの顔は出ないらしいが
キスシーンはさすがに映りこんでしまう。
プロデューサーが出てしまったらさすがに不味いので、アングルを変更することになった。
P「俺が自分の頭で凛を隠すように…それでいてキスしているように、か」
凛「なんだか本当にキスするみたいだね」
ばか、冗談はよせよ。本気にするぞ?
プロデューサーは悪い顔しながらこっちを見てる。本気じゃないことなんてわかってる。
凛「いいもん、私からしちゃうから」
P「おいおい…冗談だよな?」
凛「なんで?」
凛「なんで、冗談だと思うの?」
P「だって俺は、お前のプロデューサーで…」
凛「…ばか」
「よーい、スタート!」
事務所の一角で、私とプロデューサーは向かい合っている。
お互いの距離は半歩とないくらい近い。私はプロデューサーの胸元、顎の下に頭を入れて
プロデューサーを見上げている。
恐らく映るのはこの部分だけで、プロデューサーの困惑した顔はカメラに映らない。
だからこの…照れたような、焦っているような顔を、私は忘れない。
「好きです」
「ー…」
そっと胸板に手を置いて、言葉にする。異性に送る初めての愛の言葉。
プロデューサーも台本どおりの答えをして、そして、私の頬に手を添える。
やがて意を決したように、プロデューサーの顔が近づく。
でもそれは、途中で止まって、私の耳元へ。そしてー…。
P「ー…凛。まだ、答えられないけれど。いつか、きっとー…」
キス。
「オッケーでーす」
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