34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/28(木) 16:10:21.33 ID:21goWl/j0
ベテトレ「どうだ、渋谷。今回のレッスン」
凛「はっ、はっ、はぁっ…」
トレ「どうだろう、姉さん。渋谷のステップアップを考えてみては?」
ベテトレ「うむ。そうだな、次回以降は私の元でレッスンを受けて貰う。いいな、渋谷」
凛「はぁっ、は、はい!」
すこぶる疲れた。姉妹とは考えられない程、レッスンのレベルが違う。
でも、私はそれに追いつかなければならない。
今よりもっと、高みへ。あの場所へ、トップアイドルの座へ。
ベテトレ「お疲れ様、渋谷。大分レッスンを延長してしまったが、大丈夫か?」
凛「はい、大丈夫、です」
とはいえ疲れた。一旦事務所へ寄って、それから帰ろう。
凛「お疲れ様でしたぁ…」
ー…事務所。
時刻はもう夜8時を廻ろうとしている。
いつもならもうとっくに帰っている時間だから、この時間でも事務所に電気がついていることに
私は驚きを隠せなかった。
凛「まだ、仕事してたんだ…。よ、いしょっと」
私は着替えの入ったバッグを抱えて、事務所への階段を上がり始めた。
事務所は二階にあるが、レッスンの疲れか、着くまでに時間がかかったように思える。
そして、事務所の前。少し開いた扉から声が聞こえてくる。
…プロデューサーの声、だ。
P「疲れたな…昨日からまともに寝ていないし、少し仮眠でも…」
凛「えっ…」
つい声が出てしまった。気付かれていないみたいだけれど、
私の為に…ここまで、頑張ってくれたなんて。
凛「しらな、かった」
情けない。私が成功していくその裏には、いつもプロデューサーがいた。
私の努力だけで何とかなる世界じゃないことは、わかっていたつもりなのに。
気が付くと私は事務所へと足を踏み入れていた。
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