過去ログ - フィアンマ「許されるのなら、もう一度だけ」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/03/28(木) 09:46:02.60 ID:3bmwWCw80
「先に名乗っておくよ。君も魔術師なら、魔法名を名乗る意味位分かるだろう」
「『我が名が最強である理由をここに証明する(Fortis931)』」
「僕にとってこれは殺し名だ。…必ず、殺す」
告げて、彼は詠唱する。
フィアンマから発される常人とは一線を画した雰囲気に、最初から切り札を出す事にしたのだ。
少年―――ステイル=マグヌスがフィアンマを魔術師と知っている理由は簡単で明快だ。
フィアンマは少年と呼べる年齢ではなく、インデックスのことを詳しく知っていたから。
前者の情報により学園都市の学生ではなく、後者の理由により魔術師と断定した。
「
M T W O T F F T O I I G O I I O F
世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ
I I B O L A I I A O E
それは生命を育む恵みの光にして、邪悪を罰する裁きの光なり
I I M H A I I B O D
それは穏やかな幸福を満たすと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり
I I N F I I M S
その名は炎、その役は剣
I C R M M B G P
顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せ
」
形状は、炎の巨人を象る重油の人型。
真紅に燃え盛る炎の中、重油の様に黒くドロドロとした人間のカタチをしたモノ。
この炎の塊自体を攻撃しても意味は無い
周囲に刻んであるルーンの刻印を消さない限り、これは何度でも蘇る。
教皇級の魔術だ。
3000℃の炎の塊が突撃が、凄まじい威力で突撃してくる。
『魔女狩りの王(イノケンティウス)』
常人であれば。
否、普通の魔術師であれば、防いでいる内に死を迎えるが定め。
だが、フィアンマは臆する事もなければ、防ぐ様子も無かった。
彼の右肩からは、魔女狩りの王よりも巨大で透明な腕のようなモノが顕現している。
・・・・・・・・・・・
「……残念だが、たかが教皇級程度ではな」
彼は笑って、右手を振った。
ルーンの記された紙が、熱湯で濡らされる。
廊下に遺るは、少年の息切れ。
青年は、僅かに首を傾げた。
「手早く済ませよう。素人を巻き込む前に」
彼の言うところのそれは、とあるツンツン頭の少年のことだった。
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