過去ログ - フィアンマ「許されるのなら、もう一度だけ」
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42: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/03/28(木) 19:47:14.61 ID:puv+q/P80

『首輪』の除去は、非常に難航した。
直接手を出せば後々問題になるフィアンマが、口頭のみで指示をし。
その指示に従って、神裂とステイルが慎重に彼女の喉から『首輪』を抜き取ったからだ。
当然ながら防御機構は働いた。
フィアンマは淡々と『聖なる右』で対処した。
インデックスの意識ごと刈り取り、そうして昏睡した彼女の喉から抜き取った。
『首輪』といっても、特殊な霊装であるだけだ。
グシャリとそれを握りつぶし、ステイルは静かに項垂れる。

「僕達は、…何てことを……」
「…知らなかった事は、罪にはならない」

たった一言だけ慰めの言葉をかけ。
フィアンマは、インデックスを起こした。
彼女は目を覚まし、ぼんやりとした表情で周囲を見て。
そして、首を傾げた。

「記憶を消すっていう話は、どうなったのかな…?」
「片付いた」

シンプルなフィアンマの答えに、インデックスは目を瞬く。
ステイルと神裂を見回して、言葉を数度交わした。

「じゃあ、あなた達は私のともだち、だったんだね」
「……」
「……」

二人の魔術師は、視線を逸らす。
白い修道女は申し訳無さそうに、それでも優しく微笑んでいた。
そんな三人を見て、フィアンマは思う。


(……これは、お前の守った世界というもの、なのか)
(俺様が見ようとしてこなかった、悲劇から救われた人間なのか)


そしてこれは不正解じゃないんだろうと、思う。



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