13: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:18:32.35 ID:WRQTCoCwo
……コンコン。
村長が住んでいた家をノックする。
中から返事が聞こえ、
14: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:19:20.93 ID:WRQTCoCwo
見ると随分と若い村長だった。
村の人達もこの人で依存はないのだろうか。
「この村が軍に襲われた時の話を伺いたいのですが……」
15: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:20:12.02 ID:WRQTCoCwo
周りの目を気にするように村長は中に入れてくれた。
あれ、もしかしてこの人。
中に通してもらい、大きな机に3人で座る。
16: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:22:21.05 ID:WRQTCoCwo
「私のことは分かりますか? 覚えてますか?」
「……お前は……村の外れの……」
「ええ、あなたがバケモンと呼んだ者よ」
17: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:23:48.29 ID:WRQTCoCwo
「そうだな。仮にも村の住民だったからな。知る権利がある」
「だけど、これは私が話すことではない。
あんたの母親自身から聞けばいい」
18: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:24:22.98 ID:WRQTCoCwo
「住所を教えて」
「わかった。今紙に書く」
19: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:25:53.55 ID:WRQTCoCwo
そう言って目を伏せた。
もしかしたらこの人も私達に協力することで、
命の危険にさらされるのかもしれない、と考えると、
すごくありがたいことをしてくれたのかもしれない。
20: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:26:31.53 ID:WRQTCoCwo
私を捨てたあの人。
優を捨てたあの人に。
「千早。ボク達がいるから大丈夫だよ」
21: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:27:53.83 ID:WRQTCoCwo
「留守かなぁ?」
真が言う。
22: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:28:38.30 ID:WRQTCoCwo
「……私の家に何か用が?」
と言いかけた所で私も、その女性もお互いに気がつく。
ハッとしたような気持ちになる。
23: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:29:45.04 ID:WRQTCoCwo
顔も小じわが増えている。
あんなに素敵な笑顔を出していたのに、
目の下にはクマがあり、口角は下がり、疲れきった顔をしていた。
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