17: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:23:48.29 ID:WRQTCoCwo
「そうだな。仮にも村の住民だったからな。知る権利がある」
「だけど、これは私が話すことではない。
あんたの母親自身から聞けばいい」
18: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:24:22.98 ID:WRQTCoCwo
「住所を教えて」
「わかった。今紙に書く」
19: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:25:53.55 ID:WRQTCoCwo
そう言って目を伏せた。
もしかしたらこの人も私達に協力することで、
命の危険にさらされるのかもしれない、と考えると、
すごくありがたいことをしてくれたのかもしれない。
20: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:26:31.53 ID:WRQTCoCwo
私を捨てたあの人。
優を捨てたあの人に。
「千早。ボク達がいるから大丈夫だよ」
21: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:27:53.83 ID:WRQTCoCwo
「留守かなぁ?」
真が言う。
22: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:28:38.30 ID:WRQTCoCwo
「……私の家に何か用が?」
と言いかけた所で私も、その女性もお互いに気がつく。
ハッとしたような気持ちになる。
23: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:29:45.04 ID:WRQTCoCwo
顔も小じわが増えている。
あんなに素敵な笑顔を出していたのに、
目の下にはクマがあり、口角は下がり、疲れきった顔をしていた。
24: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:30:28.14 ID:WRQTCoCwo
私と母親はぎこちないどころではない。
どう接していいのかわからない。
彼女は私や優を捨てたことで後悔し、
25: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:31:22.89 ID:WRQTCoCwo
そのうちのテーブルに3人はつく。
村長の家のとは違って今度は小さな。
3人は何も話さなかった。
26: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:32:08.12 ID:WRQTCoCwo
そして、私の母親は、私の正面に座った。
張り詰める空気。切り出さないといけない。
27: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:33:03.14 ID:WRQTCoCwo
「そうじゃないの」
「私の生まれた場所の話よ」
「それは……どこなの?」
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