過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/29(金) 23:17:00.84 ID:4764DHEAO
〜25〜

鳴護「何だかすごい部屋だね。歯車がいっぱい。時計塔みたい」

禁書目録「うん。ビッグベンのクロック・ルームみたいかも!」

麦野「(嗚呼、そう言えばこいつはイギリス出身だったわね)」

昼過ぎ。鳴護を伴ってオービット・ポータル社へ向かい、担当者と正式契約を結び、晴れて彼女はメジャーデビューを果たした。
その後、社長たるレディリー直々に及びがかかり、三人は歯車や時計、蓄音機や人形の飾られたミュージアムへと通されたのだ。
室内は黄昏時を思わせる柔らかな光に満ち溢れ、鳴護は物珍しそうに辺りを見渡す。レディリーは未だ姿を現さない。その中で。

鳴護「うわーっ、綺麗なお人形さん!まるで生きてるみたい!」

鳴護が中でも一際美しい、細金細工の髪と緋嚇しのケープを羽織った市松模様の服を纏った人形に触れる。

すると

レディリー「ふふふ……」

鳴護「しゃ、喋った!?」

レディリー「人形ではないわ。はじめまして鳴護アリサ。私は」

麦野「――オービット・ポータル社社長、レディリー=タングルロード」

レディリー「あら、嬉しいわ。ふふふ、このまま気付いてもらえなかったらどうしようかと思っていたの」

白磁の頬が笑みの形を描き、青玉の眼差しが細められ、生気が吹き込まれ人形がカーペットに降り立った。
彼女こそがこの部屋の主にしてこの城の王レディリーだと知り、鳴護は頬に触れた手を慌てて引っ込めて。

鳴護「は、はじめまして!キャンペーンソングを歌わせて頂く事になりました鳴護アリサと申します!よろしくお願いします!」

レディリー「はじめまして、鳴護アリサ。これから頑張ってちょうだい。我が社も総力を上げてバックアップさせてもらうから」

帽子を取って頭を下げる鳴護の肩をポンと叩きレディリーが通り過ぎる。面通しは終わったとばかりに。

レディリー「貴女の歌は好きよ。ジェニー・リンドを思い出す」

鳴護「?」

麦野「“スウェーデンのナイチンゲール”か。良い趣味ね?まだ“蓄音機も発明されてない”時代の歌手だって言うのにまるで」

レディリー「………………」

麦野「“間近で聞いた事がある”、そんな風に聞こえるけど?」

レディリー「――ふふふ。貴女みたいなタフでキレる子も同じくらい好きよ。我が社に欲しいくらいにね」

その短いやり取りに、鳴護は何故か室温が下がった気さえした。




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