過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
1- 20
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/30(土) 00:03:25.00 ID:q4+47elAO
〜59〜

レディリー『――ふ、ふふふ、フフ、はははははハハハハハ!』

レディリーの哄笑が響き渡る。それは千年の長きに渡っての悲願を打ち砕かれた、人ならざる嗤いだった。

上条「……何がおかしいんだレディリー!お前の目的は何だ!」

レディリー『――死ぬ事よ。彼女の奇蹟の力を使って人として死ぬ事。それだけが私の願いで望みで祈り』

立体映像のレディリーが闇夜に両腕を広げ星空に両手を上げると、上条ですら見た事のない巨大な魔法陣。

上条「……ステイルの言ってた魔術師ってのはテメエの事か!」

レディリー『そう。そこまで知られてしまっているのならばもはや一刻の猶予もないわ。今度こそ全てを』

鳴護「!?」

レディリー『終わらせる。彼女(トリガー)が居ずとも魔術(ブレット)はもう込められているのだから』

天穣無窮の宇宙に展開され夜空に星座が浮かび上がるようにして光り輝く。ギリシャ占星術師であり――
同時に魔術師であるレディリーが、バベルの塔を模したエンデュミオンを魔術的要素として組んだ術式。
その制御を意図的に放棄し、恣意的に暴走させるつもりなのだ。少なくとも、学園都市を道連れにして。

レディリー『エンデュミオンを倒壊させる。落下エネルギーだけでこの街は更地になる。あなた達を礎に』

上条「巫山戯んじゃねえ!死ぬ為だか何だか知らねえが、そんなもんの為に生きてる人間を踏み台に――」

レディリー『あなた達が悪いのよ。いつもそう、肝心な所で邪魔が入る。あなたの“父親”もそうだった』

シャットアウラ「なっ……」

レディリー『冥土の土産に教えてあげるわ。あなたの父親が乗客乗員を救ったのは“奇蹟”だったかもね』

鳴護「(オリオン号)」

レディリー『だけど、その死は“運命”だったのよ。私の術式を完成させる為に!しかし、その死は……』

子供を人質に取り、学園都市を道連れにせんとするレディリーを前にして揺らいだシャットアウラの心が。

レディリー『無駄ではなかったわ!あなた達親子は私に素晴らしい奇蹟をくれた!祈りがもたらした科学でも魔術でもない存在』

この瞬間、操車場に落ちたブレスレットと同じように罅割れて。

レディリー『鳴護アリサというもう一人の奇蹟(あなた)を!』

シャットアウラ「――貴様ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァ!」

二人は、襲撃事件の夜に見たオリオン号の夢の意味を理解した。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
144Res/211.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice