15: ◆3feiQFueVc[saga]
2013/03/30(土) 22:06:32.51 ID:Ir41JyUAO
騒がしい夜でした。夜は、別に、静かな時間じゃなくて。どこに、何が、隠れているかもしれない、闇に動く、ものたちの時間で。
ひとの時間では、ないの。
女子寮の前に通りがかったときでした。
「あれ、愛梨……さん」
「小梅、ちゃん……?」
妙に着崩れた愛梨さんが、くるり、と振り返ります。
「……えっと、さ、さんぽ……?」
「あれ? 私なんで外……わ、あれ、靴はいてない? やぁーん」
「あ、お、送っていきます」
「ごめんね、どうしちゃったんだろ……」
手をつないで、女子寮ロビーまで徒歩四十秒。ちょうど眠そうに目をこすりながら、仁菜ちゃんがぽひぽひとやってきたので、寮長を呼んでもらいます。
「もぉー、仁菜はモウレツに眠いのでごぜーますよ。牛が……牛の……あー……志乃おねーさんで、やがりますね……。どうせ早苗おねーさんは酔って寝てやがるですよ」
「あ、愛梨さん、えっと、一回シャワーとか、浴びたほうが、いい、かも。少し、夜の空気を流してから、眠ったほうが」
「うーん……?」
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