過去ログ - P「安価でアイドルプロデュースしてIA大賞受賞を目指す」2
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334:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/22(月) 19:10:32.38 ID:igD2T3Rfo


ザザァ……

   ザザァ……



響「……自分達が今いるこの島は、自分が住んでたところじゃないんだ」

P「本島出身じゃなかったのか?」

響「うん。自分が生まれ育ったのは、ここから少し離れた、小さな島」



P(耳に心地よく響く潮騒を聞きながら、俺と響は、
 人もまばらになった海岸沿いの砂浜を歩いていた)

P(響が故郷に住んでいた頃の旧友──アリサさんと約束した場所へ行く為だ)



  *  *  *



響「狭くて、なんにもなくて……会う人みんなが、知ってる人で。
  外との繋がりなんて、テレビくらいしかなかったんだぞ」

響「『歩いて五分のとろこにコンビニがあるなんて都会だな』って美希に言ったら、
  馬鹿にされちゃったくらいだし。えへへ……」

P「そっか……」



ザクッ

  ザクッ……



P(足を踏みしめるたびに、細やかで柔らかい砂の上に足跡が残っていく)

P(目線を上げれば、雲影がはっきりと浮かぶ夕暮れの空と、どこまでも広がる鮮やかな色の海、
 そして遠い水平線の向こうに夕日が沈んでいく様子が見える)

P(……これほどまでに美しい風景を、俺は今日まで見たことがなかった)



響「……でも、だからこそね!」



P(そう言うと、島に住んでいた頃の思い出を語っていた響は、
 くるりと俺のほうへと振り返った)

P(少し日焼けしたその顔には、柔らかな笑顔が浮かんでいる。
 懐かしんでいるような、照れているような……とても優しい表情だ)



響「だからこそ……」

響「島に住んでる人達は、自分にとって……、みんな、大切な家族だったんだ」




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