過去ログ - 男子高校生「え? なんだって?」
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2013/04/01(月) 23:38:42.03 ID:93OfX7qB0
<六/四 帰り道>
カン、カン、カン、カン、カン
男子高校生「……今なんか言った?」
遮断機の前で電車を待つ少年は、隣に立っている小柄な少女にそう聞いた。
女子高生「えっと」
カン、カン、カン、カン、カン
男子高校生(なんか、言いづらそうだな)
足をクロスして立っている少女。
昔からの馴染みである少年は、仕草を見れば彼女のことは大体わかってしまうのだった。
カン、カン、カン、カン、カン
女子高生「あの、ね」
男子高校生「?」
ごぉ
遠くから電車が近づいてくるのがわかる。
女子高生「私、ね」
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2013/04/01(月) 23:39:46.29 ID:93OfX7qB0
ごぉぉ
男子高校生「?」
女子高生「勇者にえら」
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2013/04/01(月) 23:40:15.16 ID:93OfX7qB0
女子高生「……」
男子高校生「おいこら」
少女はスタスタと歩いてく。
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2013/04/01(月) 23:40:43.10 ID:93OfX7qB0
<駄菓子屋>
ガラララ
男子高校生「ばっちゃん、くじ付きアイス二つくれー」
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2013/04/01(月) 23:41:13.78 ID:93OfX7qB0
男子高校生「いやなんもしてねぇよ。なんか……いきなり暗くなっちまったから」
ばっちゃん「……よく聞きな坊主、女の子はデリケートなんだよ。あんたが自分でわからないうちに何かやっちまったのかしれないだろ」
男子高校生「本当に何もしてない、と思うんだけどなぁ」
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2013/04/01(月) 23:41:43.52 ID:93OfX7qB0
ガラララ
女子高生「何の話してたの?」
男子高校生「いや、なんもなんも」
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2013/04/01(月) 23:42:22.85 ID:93OfX7qB0
男子高校生「お、おぅ」
少年は一瞬戸惑って、
スッ
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2013/04/01(月) 23:43:46.56 ID:93OfX7qB0
男子高校生(野郎……やっぱりそういうことだったか。っていうか外から当りとかわかるように操作してるのかよばっちゃん。そりゃ確率低いわ)
少年は窓ガラス越しに老婆を睨む。
女子高生「ねぇ……あんたはどうだったの?」
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2013/04/01(月) 23:44:15.92 ID:93OfX7qB0
女子高生「……そっか」
ぱんぱん
少女は立ち上がりスカートの汚れをはらうと、少年の自転車の後ろに乗った。
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2013/04/01(月) 23:44:45.92 ID:93OfX7qB0
<帰り道>
シャー
男子高校生「やー、さすがに二人乗りだと下り道はえーや」
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2013/04/01(月) 23:45:15.23 ID:93OfX7qB0
男子高校生「ごふっ!! い、いやそういう意味の出すじゃないよ、凹んでいるものをこう」
女子高生「凹んじゃいないわばかあ!!!」
どぼっ!!
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2013/04/01(月) 23:45:46.98 ID:93OfX7qB0
男子高校生「本来ならここで、『あ、あれ!? この背中の柔らかい二つの感触は……まさか!?』 てな展開になるハズなんがはっ!?」
ぎりぎりぎり
少女は回した手で少年の体を締め上げた。
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2013/04/01(月) 23:46:26.99 ID:93OfX7qB0
シャー
再び走り出す自転車。
女子高生「……」
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2013/04/01(月) 23:46:58.38 ID:93OfX7qB0
男子高校生「……勇者って、あれか? あの、中東の地面から湧き出てきた『魔獣』を倒すとかそんな空想のヒーロー」
女子高生「うん……」
男子高校生「そんな漫画みたいな話……そもそも『魔獣』は三年前すでに国連が大多数を殲滅したんだろ? 後は残ってる少数を時間かけて潰してくらしいしもう必要ないだろう」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 23:47:26.61 ID:93OfX7qB0
シャー
女子高生「……それでね、その時の戦争で敵の中の階級ってものがわかったらしいの。いっぱいいるのが私達も知ってる『魔獣』」
男子高校生「……」
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2013/04/01(月) 23:48:16.31 ID:93OfX7qB0
男子高校生「!?」
女子高生「魔族の見た目がね、ほとんど人間そっくりなんだってさ。だから国連の人はもしかしたら人にも似たようなものがあるのかもしれないって調べ始めたらしいんだけど、それがある因子なんだって」
男子高校生「……」
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2013/04/01(月) 23:48:54.65 ID:93OfX7qB0
男子高校生「作り話、とかじゃなくて?」
女子高生「作り話に聞こえた?」
今日の素ぶりを見て、即座にそれはないと思えてしまった。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 23:49:21.42 ID:93OfX7qB0
<六/二十二 図書室>
ゴオオオオオ
男子高校生「……」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 23:49:48.22 ID:93OfX7qB0
がさごそ
男子高校生「うぅ……」
ダンス部員「……あの子に頼まれたんですからね、私達は〜。あの子が返ってくるまで……しっかりやらなきゃ〜」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 23:50:16.17 ID:93OfX7qB0
男子高校生「……代わり身はやっ」
どぼっ
男子高校生「ごふっ!」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 23:50:45.37 ID:93OfX7qB0
ダンス部員「そんなわけないじゃないですか〜……全く何を言っているのかわかりませんねぇ〜。さぁ先生〜? 誰もいないところへれっつご〜」
保健教師「え? あ、あれ? えっとその困るんですが」
有無を言わさぬ押しの強さで先生を連れ去ったダンス部員であった。
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