62: ◆GorJQ6qPNeO8[saga]
2013/05/06(月) 02:10:40.96 ID:qFNYi67to
〜〜〜
「うわぁ、すっごいねぇ!舞!」
キラキラ光る水槽の前で、咲は大はしゃぎする。
そんな楽しそうな咲を見て、私の心は激しく揺れ動いた。
――可愛い、すっごく……可愛い。
ニコニコキラキラ笑う咲は抜群に可愛かった。
しかし、
――この、笑顔も……そのうち私のものじゃなくなる……。
咲が離れていくという未来が、私の心を曇らせる。
水族館をフラフラと二人で回っていると、ひと気のあまりないフロアにたどり着いた。
「……ここ、いいね」
そこは子供向けというよりも、大人向けな落ち着いた雰囲気のフロアだった。
家族連れは居らず、ゆったりとした穏やかな時間がそこには流れている。
「私も子どもだけどさ……」
咲が私の手を取った。
「舞といる時は、こういう静かな場所が落ち着く。
舞の存在だけが、感じられる距離にいるから……こういう、静かなところが好き」
普段の元気いっぱいなかわいい笑顔ではなく、大人っぽい綺麗な顔で笑った。
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