64: ◆GorJQ6qPNeO8[saga]
2013/05/06(月) 02:11:48.57 ID:qFNYi67to
「……でもね、私は勇気がなくてさ。
だから、フラッピやチョッピに勇気を貰ってたんだ……。
『咲なら大丈夫ラピ〜』とかなんとか言ってくれたけど……全然ダメだって気づいたよ。
私には、舞がいないとダメ」
咲の腕の力が少しだけ強くなる。
「私にいつも勇気を運んできてくれるのは、舞だから……」
力がさらに、強くなった。
「舞、私が好きなのは……舞だよ。
ずっと、言いたかった。けど言えなかった。
もしも、舞との関係が壊れたらって……考えただけで私泣いちゃうもん」
耳元に咲が囁く。
「でも、言わなかったら言わなかったで……いつか舞がいなくなるんじゃないかって……。
舞……ずっと私の側にいてくれる?」
またひとつ、涙がこぼれた。
しかし、さっきまでの涙とは意味が変わっている。
もっともっと甘く優しいそんな、涙がこぼれた。
「さき……私も、あなたが好き。
大好き、誰にも……渡したくない」
胸のあたりにおかれている咲の手を両手で握る。
「……やっぱ、舞と手をつないでいれば……なんでも出来る気がするね」
暖色系の薄暗い光の中で、私たちは初めて唇を重ねた。
101Res/93.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。